【74】主要な指標の耐久性を試してどこで壊れるかを確かめよ

ステファン・ジョーンズ

 アプリケーション設計の概要は、初期状態では、ビジネス上の要件、既存のあるいは新しく選択されたテクノロジー、パフォーマンスの許容範囲、予想されるデータ量、ビルド / デプロイ / 運用に必要な資金などによって決まります。どんなものであれ、およそソリューションであれば、現状の環境のもとで要求された内容に合致するかそれ以上のものになり、うまく動作するはずです(そうでなければ、まだソリューションになっていません)。

 この段階のソリューションについて、さらに耐久性を試してどこで壊れるかを確かめておきましょう。

 このテストは、たとえば、システムが爆発的な人気を集めて、予想をはるかに超える顧客が使うようになった場合、処理している製品の 1 日あたりのトランザクションが増えた場合、初期仕様の 1 週間分ではなく 6 か月分のデータを保存しなければならなくなった場合などに、設計がどこまで耐えられるかを調べておくということです。指標はまず個別に負担を重くしていき、次に組み合わせテストも行って、初期設計からは見えない限界を引き出すのです。

 主要な指標に対して耐久テストを行うと、アーキテクトは、次のような形でソリューションをチェックすることができます。

 このようなテストをすると、再設計を必要とするような問題のある要素が見つかる場合があります。設計がまだ流動的で、技術的な選択が確定されておらず、ビジネスデータがまだレポジトリに格納されていない間なら、再設計にかかるコストは安くて済みます。