【18】学び続ける姿勢

クリント・シャンク(Clint Shank)

 いま私たちは実に面白い時代に生きています。ソフトウェア開発を仕事にする人は世界中に存在しています。自分と同じくらいの能力を持った人は、どこにでも、いくらでもいる、そう実感することも多いのではないでしょうか。そういう状況で自分の市場競争力を維持するためには、「学び続ける姿勢」がとても重要です。学ぶことを止めれば、早晩、恐竜のように滅びてしまうことになるでしょう。ずっと同じ仕事にしがみついていると、いずれ必要とされなくなる日が来ます。自分の仕事が、よりコストの安い誰かにアウトソースされることもありえます。

 学び続ける、と言うのは簡単ですが、具体的にはどうすればいいのでしょうか。社員のスキルセット拡大のために費用を負担してトレーニングを受けさせてくれる気前のいい会社もありますが、社員のトレーニングのためにわざわざ時間やお金を使うことは一切しない、という会社も多いでしょう。やはり会社は当てにせず、自らのカで学んでいくのだ、と思っていた方が確かでしょう。学び続ける姿勢を保つための手段をあげておきましょう。インターネットを利用すれば無料で済むものも多いです。

 映画『マトリックス』のネオのように、必要な情報があれば即時に脳にダウンロードするような能力が私たちにもあればいいのですが、あいにくそんな能力はありません。時間をかけ、努力して学ぶしかないのです。とはいえ、起きている時間のすべてを学ぶことに向けることは不可能だし、そんな必要はありません。そのほんの一部でも、たとえば週に 1 回 1 時間でも、何もしないよりはずっと良いでしょう。人間には日々の業務とは関係ないことをする時があってもいいし、むしろそうあるべきでしょう。

 技術はすごい速さで変化していきます。学ばなければ置いていかれるのは確実です。