【97】あなたの Web サイトが嫌いな 9.7 の理由

バービー・デイビス(Barbee Davis)MA、PHR、PMP
アメリカ、ネブラスカ州オマハ

 多くの会社はソフトウェア開発と Web 開発に違いがあることを理解していません。そのためソフトウェアプロジェクト・マネジャーやソフトウェア開発者は Web サイトの開発を依頼されます。迷惑な Web サイトのせいで、私(顧客)があなたの会社と仕事をしたくないと思うようになる 9.7 の方法を挙げましょう。

  1. 時間をかけてロードされる Flash から始めましょう。ユーザーにスキップさせてはいけません。ページをリフレッシュするときには延々と待たせましょう。そうすれば私(顧客)は反応のよい競合の Web サイトへ行くでしょう。
  2. びっくりするほど大きな音のビデオクリップで私(顧客)を驚かせましょう。私は仕事場にいるかもしれませんし、家にいて、隣の部屋では子どもや旦那が眠っているところかもしれません。サプライズプレゼントを買おうとしているところかもしれません。さらに効果的に嫌われるためには、停止ボタンもなくしてしまいましょう。
  3. バックボタンを禁止しましょう。私(顧客)をこのサイトに導いた検索エンジンに戻れないようにすると、あなたは賢くなったような気になります。しかし、私も何度もひっかかりはしません。二度とあなたのページをクリックしませんし、あなたが売っている製品やサービスを買うこともないでしょう。
  4. 目立たないカラースキームを選びましょう。ちょっと暗いグレーの背景にグレーの文字を書くのはユニークですが、だれも読めません。マウスを 1 クリックすれば 25 個もの Web サイトが見つかり、そこでは不自由なく情報を読むことができます。また簡単にカットアンドペーストできない(黒地に白のような)反転は、私(顧客)が将来の購入判断のためのデータを保存できないということを意味しています。
  5. 私(顧客)のポータブルデバイスを無視しましょう。私は iPhone や Kindle、ネットブックを携帯しているかもしれません。もしハイスピードでオーバーヘッドの少ないモバイル向け UI を用意していないなら、あなたの会社は私が必要としている会社ではありません。私たちはクライアント / サーバモデルから離れて、空の向こうにある強力なコンピュータ(クラウド)につなげられた古い「ダム端末(表示だけの端末)」へと回帰しているのです。
  6. 電話で担当者と連絡をとれる手段を提供してはいけません。私(顧客)が問題を抱えているとき、制限だらけのヘルプにうんざりしながらも Web サポート機能しか使わないと思っているのであれば、それは間違いです。私はコンピュータの電源を切ってしまうでしょう。あなたはサイトが壊れていることを知らなくてすみます。
  7. 情報を得るために電話をかけるよう求めましょう。土星へのテレポーテーションといった、これまでにない製品を売るのでない限り、あなたには適正な値付けがわかるはずです。それを私に電話で教えるのです。競合であっても顧客のふりをして電話をかければ情報を得ることができます。あなたは本当の顧客である私を失うでしょう。
  8. 顧客をタイプで区別しましょう。法人であれば、古い OS も手に入れられます。でも私は個人ですが、不安定な新しい OS へのアップグレードを強制されるのはごめんです。往復チケットを求めて航空会社のサイトを検索するとき、私は複数都市のフライトをひとつずつ選ぶのが好みなので、同じフライト区間を一覧にして全部見たいのです。
  9. 役に立たない検索機能をつけましょう。私はあなたの Web サイトにあるコンテンツを検索したいのです。広報のニュースリリースだけを検索したいのではありません。

 どうです、効果的でしょう。