【44】方法論を崇拝しない

ファビオ・テイセイラ・デ・メロ(Fabio Teixeira de Melo)PMP
メキシコ、ベラクルス州コートザコアルコス

 多くのプロジェクト・マネジャーは方法論にしたがうことに注力しすぎです。これはプロジェクトをうまくやり遂げる妨げになります。もし前の職場で何らかの手法を使っていたり、学校で方法論を学んだり、その認定資格を取得したところであれば、教科書に書いてあるすべてのプロセスとドキュメントを厳密に定めて、教えられたのとまったく同じようにやりたくなるかもしれません。しかし、これには次のような危険な落とし穴があります。

 結局のところ、あなたの良識以上に重要で順守すべきだと思えるプロジェクトマネジメント本や方法論などは存在しないのです。あなたはまず、製品分析、契約分析、リスク分析のために、主要なステークホルダー(クライアントやスポンサー)とのインタビューをやるべきです。それからプロジェクトマネジメント戦略について検討し選択しましょう。

 自分自身のために「私はこのような方法でプロジェクトを管理するつもりです。なぜなら……」といったドキュメントを書いておきましょう。これは根本的な判断理由が変化したときに、マネジメント戦略を調整するのに役立ちます。プロジェクトのニーズに基づいて、一番重要できちんと実施すべきプロセスは何なのか、もっと軽いやり方が適しているプロセスはどれなのか、判断しましょう。結局のところ、すぐれたプロジェクトマネジメント計画は効果的でシンプルであること、それがすべてなのです。